Customer Journey Mapping

カスタマージャーニーマッピング

カスタマージャーニーマッピング(customer journey mapping)とは、AISASやAARRRのような消費者行動モデルにおける各フェーズや、タッチポイント(顧客接点)ごとに、ターゲットとなるカスタマーの行動や感情、障害などを可視化し整理するデザインツール「カスタマージャーニーマップ(customer journey map)」を作成することです。カスタマージャーニーマップを意訳すれば「カスタマーの旅の可視化」で様々な表現形式がありますが、いずれも横軸を時間とし、タッチポイントや感情、行動、不満などを可視化していきます。

カスタマージャーニーマップ
カスタマージャーニーマップ from https://www.nngroup.com/articles/ux-mapping-cheat-sheet/

カスタマージャーニーマッピングの具体例

カスタマージャーニーマップの具体例を紹介します。

就職活動のカスタマージャーニーマップ
就職活動のカスタマージャーニーマップ from https://webtan.impress.co.jp/e/2013/11/27/16409

パソナキャリアが新卒採用のWebサイトをリニューアルする際に作った就職活動のカスタマージャーニーマップです。学生にインタビューを行い、学生と一緒に作るプロセスを組み込むことでより真実に近い道のりを可視化しています。

なぜカスタマージャーニーマッピングなのか

カスタマージャーニーマップの重要性が認識されるようになったのには、コモディティ化が進みカスタマー視点の重要性が再認識されたというビジネスサイドの変化と、スマートフォンの普及や多様なソーシャルメディアの台頭により、チャネルや消費者行動が多様化したという消費者サイドの変化が背景にあると考えられます。

カスタマージャーニーマッピングにより、次のようなメリットが得られます。

  • メンバー間の認識のズレを防ぎ生産性を向上できる
  • 消費者目線でブランドの体験を理解できる
  • 問題を俯瞰することでUX改善の戦略を立てられる

ブランドマネジメントに携わるメンバー間の、消費者に対する認識のズレは、生産性を低める大きな要因です。カスタマージャーニーマップでは、消費者の体験を統合的に可視化するため、メンバー間の認識の誤差を小さくすることができ、生産性の向上が期待できます。

また、カスタマージャーニーマップはその表現形式により、メンバーに強制的に消費者の目線でブランドを追体験させます。消費者中心という態度はマーケティングの基本でありながら、マネジメントをしているうちにどうしても薄れやすいものであるため、これだけでもカスタマージャーニーマップには価値があると言えるでしょう。

さらに、カスタマージャーニーマップでは消費者行動のフェーズやタッチポイントごとに問題を俯瞰できるため、どの問題点の改善にどれだけの経営資源を投資し、どの問題点を捨てるかというUX改善の戦略を立てる土台となります。

あらゆるビジネスがインターネットと結びつく今日のデジタル時代には、オンラインあるいはオフラインだけでなく、それら双方のUXの質の高さ、さらには双方間のシームレスな体験がブランドを持続的成長に導く必要条件になりました。

例えば、シェアリングエコノミーの代表サービスで$350億以上の評価をされるAirbnbは、カスタマージャーニーの亜種と捉えられるストーリーボードを作成することで、「Airbnbが提供しているのはウェブサイトではなく、オフラインを主とする旅の体験全体だ」というインサイトを得ました1,2。そして、オフラインとオンラインの架け橋となるのがモバイルだと気づき、モバイルアプリのUX改善やエクスペリエンス(Airbnb Experience)と呼ばれる旅先での体験を提供する新規サービスの立ち上げといったことに集中する戦略をデザインし、ブランドを大きく伸ばすことに成功しています。

ストーリーボード
ストーリーボード from https://www.smashingmagazine.com/2017/10/storyboarding-ux-design/

カスタマージャーニーマップのリスクとしては、マネジメントしている自社ブランドありきの発想になり、消費者にとっては自社ブランド以外にも様々な選択肢が存在することを無視あるいは軽視した、誤った戦略を立てることにつながる点があるでしょう。このリスクを軽減するには、消費者と自社ブランドの関係の1つの表現であるカスタマージャーニーマップをより抽象化した、消費者と自社以外も含めたブランド群との関係である「エクスペリエンスマップ」と呼ばれる形で可視化することが有効です。

カスタマージャーニーマッピング

Cantasのカスタマージャーニーマッピングのプロセスを一般化すれば次のようになります。

  1. ペルソナの仮定義
  2. フレームワークの調整
  3. 仮マッピング
  4. カスタマーリサーチ(エスノグラフィー)
  5. ペルソナの再定義
  6. リマッピング
  7. UX改善の戦略デザイン

まずは、ペルソナ(persona)と呼ばれる仮想人格を仮定義します。ペルソナは元々、分析心理学の父であるカール・グスタフ・ユング(Carl Gustav Jung)の用語で人間の外的な側面を指す言葉ですが、マーケターが消費者中心の実践をしていく過程で、年齢や性別、居住地といったデモグラフィック特徴だけでなく、ライフスタイルや価値観、生い立ちなども含む、より具体的な仮想の消費者像を定義するようになり、それがペルソナと呼ばれるようになりました。カスタマージャーニーマッピングではターゲットの行動や感情を具体的に明らかにしていくため、ターゲットを詳細に、つまりペルソナと呼ばれるレベルで先に具体的に定義しておくことが必要となるのです。ペルソナは論理的に、STP戦略でターゲティングしたターゲットセグメントに含まれる仮想人格とならなければいけませんが、実際にはどんなセグメントであれ、その中にはさらに価値観やライフスタイルの異なる人々が含まれています。そのため、まずはヒューリスティクスによってペルソナを仮定義することになります。

ペルソナの仮定義が終わったら、フレームワークの調整を行います。カスタマージャーニーマップと一口に言っても横軸の時間の区切り方と、縦に並べるタッチポイントや感情などの項目の可能性は複数あるため、目的に応じて、適切なフレームワークとなるよう調整することがあります。例えば、横軸の時間の区切り方としては、消費者行動を「Attention(注意)→ Interest(関心)→ Search(検索)→ Action(購買)→ Share(情報共有)」とモデル化するAISASや、「Acquisition(開始)→ Activation(活性化) → Retention(継続) → Referral(紹介) → Revenue(収益)」とするAARRRが代表的ですが、プロダクト(製品・サービス)に応じてより適切なモデルがありえるのではないかと問い、柔軟にフレームワークをつくることで、より意味のあるカスタマージャーニーマップにすることができます。

フレームワークの調整が終わったら、クライアントの現状での消費者インサイトと弊社のヒューリスティクスによって仮マッピングし、仮のカスタマージャーニーマップを作成します。このようにイシュードリブンのアプローチをとることで、効率よく意味のあるカスタマージャーニーマップを作成できます。

仮マッピングが終わったら、エスノグラフィーを含むカスタマーリサーチを行い、カスタマージャーニーマップの縦に配置したタッチポイントや感情、不満といった項目を明らかにしていきます。

カスタマーリサーチが終わったら、その学びをまずペルソナに反映して修正し、仮カスタマージャーニーマップも修正し、UX改善の戦略をデザインします。その後、ブランドマネジメントメンバーにカスタマージャーニーマップと戦略を共有することで、組織全体がUXの全体像と戦略を合わせて理解できるようになります。

Solution

カスタマージャーニーマッピング

UXの改善に必須であるカスタマージャーニーを適切なフレームワークで可視化することで、ブランドの運営に関わるメンバー間のコミュニケーション誤差を減らし、消費者視点をもたらし、UXを改善する戦略をデザインします。

See more

情報アーキテクチャ

ウェブサイトやアプリの情報を見つけやすく、理解しやすく、使いやすいように、情報をユーザー視点で適切に構造化し、UXの質を高め、ブランドエクイティの向上に貢献するデジタルプロダクトの骨格をデザインします。

See more

レイアウトデザイン

ウェブサイトやアプリの情報を見つけやすく、理解しやすく、使いやすいように、レイアウトを目的に対して最適化し、UXの質を高め、ブランドエクイティの向上に貢献するデジタルプロダクトの部品の配置をデザインします。

See more

ビジュアルデザイン

レイアウトされた情報群に形や色、テクスチャ、タイポグラフィ、動きなどを与え、ユーザビリティを高めると同時に、正のブランドエクイティの蓄積につながる知覚を引き起こすようなビジュアルをデザインします。

See more

ライティング

ブランディング、ユーザビリティ、SEOの3つの観点で目的に対して最適化されたバランスとなる言葉の組み合わせを言語表現の理論を応用しながら創造し、正のブランドエクイティの蓄積に貢献する情報を生み出します。

See more

Process

リサーチから企画、戦略、デザイン、実装、伝達までトータル支援。

Strategy Design

Product Design

  • Design Research

    エスノグラフィーやデスクリサーチから顧客のニーズやブランド連想を総合的に把握し、ブランドデザインの基礎をつくります

    See more

  • Brand Design

    中長期的に利益を最大化するブランドコンセプトを再定義または整理し、戦略やロゴ、タグラインなどをデザインします

    See more

  • UX Design

    ブランドコンセプトを実現するための顧客体験(UX)を積み重ねる、カスタマージャーニーやウェブサイトをデザインします

    See more

  • Digital Engineering

    UXデザインを、適切なモダンテクノロジーによって論理的かつ美的なウェブサイトに具現化し、ブランドコンセプトを伝えます

    See more

  • Digital Marketing

    コンテンツマーケティングやデジタル広告により集客したり、ウェブサイトを定量・定性の両観点から分析し、改善をデザインします

    See more

Cantasさんに依頼して本当に良かったです。というより、Cantasさんに頼んでいなかったら、ヤバかったなと感じています。ずっと、どうすれば集客できるか試行錯誤してきましたが、Cantasさんのおかげで、集客するために必要なことがわかりました。実際にお客様からのご予約も相次いでいて、こんなにも成果が出るのかと驚いています。本当にありがとうございます。

Jun Miyazaki, Vice President, Cuorehome

6x

How can we help you?

私たちはその場しのぎを嫌い、目的に対して本質的な問題を見極め、持続的成長につながるようにそれを解決します。2019年にCantasがトータル支援したクライアントの平均集客増加率はおよそ6倍*という結果になりました 🙌

現在、多数のご依頼を頂いており、これからご依頼頂いた場合のプロジェクト開始時期が2月後半以降となる見込みです。誠に申し訳ありませんが、ご理解どうぞよろしくお願いいたします。

* クライアントそれぞれのコンバージョン変化率の平均近似値として算出