Information Architecture

情報アーキテクチャ

情報アーキテクチャ(IA; Information Architecture)とは、情報を見つけやすく、理解しやすく、使いやすくするデザイン行為です。情報アーキテクチャにより、情報を目的に応じて適切に構造化しておくことで、UXの質を高め、デジタルを通じて狙い通りのブランドエクイティを築くことができます。

情報アーキテクチャとは

情報アーキテクチャについてもう少し詳しく説明します。冒頭で、情報アーキテクチャとは「情報を見つけやすく、理解しやすく、使いやすくするデザイン行為」だとお伝えしましたが、実は大学を卒業しているほとんどの方には情報アーキテクチャの経験があります。卒業論文においてです。卒論では、書き始める前に次のような問いに対する答えを用意すべきだと指導されます。

  • 誰に伝えるのか?
  • 何を主張するのか?
  • どのような論理構造で主張するのか?

これら問いに対する答えは、卒論や書籍であれば、章や節、目次、索引などの形で具体化されます。ウェブサイトであれば、上記の問いに加え、情報をどのように複数のウェブページに分割し、それらをハイパーテキストを利用してどのように繋げるかといった課題が出てきます。

このように、情報を建築していくプロセスが情報アーキテクチャです。上述の問いをデジタルプロダクト(ウェブサイトやアプリ)にも対応できるように一般化すれば次のようになります。

  • 誰に伝えるのか?(Whom)
  • 何を伝えるのか?/ 何をできるのか?(What)
  • どのように伝えるのか?/ どのようにできるのか?(How)

情報アーキテクチャとは、少なくとも上の3つの問いに答える形で、組織化システムやラベリングシステムといった情報構造をデザインしていくことと言えます。

なぜ情報アーキテクチャなのか

情報アーキテクチャの「アーキテクチャー(architecture)」は「建築する」という意味の英単語で、デジタル情報を組み合わせてソフトウェアを作り上げるプロセスを、木や石などの素材を組み合わせて建築を作り上げるプロセスの比喩として「アーキテクチャー」という単語を組み合わせて表現された概念です。実際、情報アーキテクチャが何であり、なぜ重要なのかを理解するうえで、建築について考えることは助けになります。

例えば、注文住宅を建築する際、建築家は、壁紙の色やカーテンのような、視覚により直接的に知覚できる表面的な具体物のデザインから始めません。リビングや寝室といった「種々の目的に応じた機能をもたせる複数の部屋をどう繋げるか」の解である、間取りと呼ばれる抽象物のデザインから建築のプロセスを始めます。

建築における間取りのデザインが情報アーキテクチャに対応するわけですが、もし、間取りのデザインを行わずに住宅を建築すれば、例えば寝室からトイレまでをリビングなどを通って長い距離を回り道しなければ行けないというような、UXの悪い、つまり住みづらい家になるリスクが高まります。同様の構造的理由で、デジタルプロダクトでも情報アーキテクチャを欠けば、ユーザーにとって使いづらいUXの悪いものとなってしまうリスクが高まるのです。

以上の建築の比喩から情報アーキテクチャの重要性は理解できますが、情報アーキテクチャの本来の文脈であるデジタルプロダクトのデザインにおける情報アーキテクチャについて捉え直すことでより理解が深まります。

次の図は、ジェシー・ジェームス・ギャレット(Jesse James Garrett)のウェブにおけるUXのモデル(The Elements of User Experience)を、アプリなどのウェブ以外のデジタルプロダクトを対象にしたUXデザインのプロセスにも適応するように、Cantas独自の解釈により広義かつシンプルに改変したものです。

UXデザインの5段階モデル
UXデザインの5段階モデル

このUXデザインの5段階モデルでは、情報アーキテクチャを真ん中の層(ピンク色)に位置づけています。1つ上の階層(紫色)にはレイアウトデザインがあり、さらに上の最表層(水色)にはビジュアルデザインがあります。つまり、情報アーキテクチャが不適切であれば、それを土台としてデザインされるレイアウト(e.g., ウェブサイト上部で主要ページを案内するグローバルナビゲーション)やビジュアル(e.g., 色、形、タイポグラフィ、モーション)も論理的に不適切となり、その結果としてUXの質が下がるということです。

情報アーキテクチャのプロセス

Cantasの情報アーキテクチャのプロセスを一般化すれば次のようになります。

  1. デジタルプロダクトの目的定義
  2. コンテンツおよび機能の要件定義
  3. 既存コンテンツおよび機能の棚卸しと監査
  4. コンテンツおよび機能の分類とラベリング
  5. 情報アーキテクチャの決定

まず最初にすべきことは、そのデジタルプロダクト(ウェブサイトやアプリ)の目的を定義することです。そのために、そのプロダクトが従属するブランドのSTP戦略カスタマージャーニーマップを確認することが必要です。

この確認プロセスによって、情報アーキテクチャの基礎である「ブランドのUXにおいて、そのプロダクトのユーザーはどのような人々であり、プロダクトに何を求めているか?」といった問いに対する解を用意できます。上述の情報アーキテクチャの3つの問いに照らせば、WhomとWhatに対する解を用意するプロセスと言えます。

たとえば、建築でもユーザーが特定的あるいは限定的な住宅建築の設計と、ユーザーが不特定あるいは非限定的な図書館などの公共建築の設計とでは、上述のWhomとWhatが異なります。もし、このプロセスを省略してしまうと、ブランドエクイティの向上に貢献しない無駄なプロダクトとなったり、ユーザーにとって使いづらくブランドエクイティを減少させるプロダクトになってしまうリスクが上がります。

以上のリスクのメカニズムは、上述のUXデザインの5段階モデルにおいて、情報アーキテクチャより下の最下層(黄色)に「目的定義」が配置されてることと対応しています。

目的定義の次にすべきことは、その目的を果たすためにデジタルプロダクトがどのような機能やコンテンツ(情報)を満たせばよいかという要件を定義することです。例えば、飲食店のブランドウェブサイトであれば、店を特定の日時に予約する機能がおそらく必要でしょうし、提供する食事についてのコンテンツが必要になることが多いでしょう。

新規ブランドの立ち上げでない場合は、機能やコンテンツの要件定義が終わったら、既存のコンテンツおよび機能の棚卸しを行います。そして先に定義した機能とコンテンツの要件に照らして監査あるいは評価をし、コンテンツと機能の戦略をデザインします。このプロセスは、上述のモデルには明記していませんが、情報アーキテクチャに含まれると捉えて問題ありません。

コンテンツおよび機能の要件定義、そして既存コンテンツおよび機能の棚卸しおよび監査が終わったら、情報アーキテクチャの主要プロセスであるコンテンツおよび機能の分類とラベリングを行います。それらは主にサイトマップやUMLとして知られるようなダイアグラムとして表現されます。

コンテンツの分類のフレームワークとしてはLATCHが有名ですが、重要なのは、LATCHを使うにしろ使わないにしろユーザーにとって使いやすいように分類することです。

  • Location(場所)
  • Alphabet(アルファベット順)
  • Time(時間)
  • Category(カテゴリー)
  • Hierarchy(階層)

機能の分類においては、ソフトウェア工学のコンセプトの1つであるオブジェクト指向で機能を捉えてUIの基礎となるモデルをデザインすることで(OOUI; Object-Oriented User Interface)、機能をユーザーにとって使いやすい形で提供できます。

さらに、コンテンツのグループやオブジェクト、機能のモデルなどにそれぞれ適切な名称を定義するラベリングにより、ユーザーにとって理解しやすいデジタルプロダクトとすることができます。また、マネジメントメンバー間のコミュニケーションコストを下げられることも実は大きなメリットです。

最後に、情報アーキテクチャをクライアントと確認して決定し、情報アーキテクチャを土台とするUXデザインの次のプロセスであるレイアウトデザインに進みます。

Solution

カスタマージャーニーマッピング

UXの改善に必須であるカスタマージャーニーを適切なフレームワークで可視化することで、ブランドの運営に関わるメンバー間のコミュニケーション誤差を減らし、消費者視点をもたらし、UXを改善する戦略をデザインします。

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情報アーキテクチャ

ウェブサイトやアプリの情報を見つけやすく、理解しやすく、使いやすいように、情報をユーザー視点で適切に構造化し、UXの質を高め、ブランドエクイティの向上に貢献するデジタルプロダクトの骨格をデザインします。

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レイアウトデザイン

ウェブサイトやアプリの情報を見つけやすく、理解しやすく、使いやすいように、レイアウトを目的に対して最適化し、UXの質を高め、ブランドエクイティの向上に貢献するデジタルプロダクトの部品の配置をデザインします。

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ビジュアルデザイン

レイアウトされた情報群に形や色、テクスチャ、タイポグラフィ、動きなどを与え、ユーザビリティを高めると同時に、正のブランドエクイティの蓄積につながる知覚を引き起こすようなビジュアルをデザインします。

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ライティング

ブランディング、ユーザビリティ、SEOの3つの観点で目的に対して最適化されたバランスとなる言葉の組み合わせを言語表現の理論を応用しながら創造し、正のブランドエクイティの蓄積に貢献する情報を生み出します。

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Process

リサーチから企画、戦略、デザイン、実装、伝達までトータル支援。

Strategy Design

Product Design

  • Design Research

    エスノグラフィーやデスクリサーチから顧客のニーズやブランド連想を総合的に把握し、ブランドデザインの基礎をつくります

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  • Brand Design

    中長期的に利益を最大化するブランドコンセプトを再定義または整理し、戦略やロゴ、タグラインなどをデザインします

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  • UX Design

    ブランドコンセプトを実現するための顧客体験(UX)を積み重ねる、カスタマージャーニーやウェブサイトをデザインします

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  • Digital Engineering

    UXデザインを、適切なモダンテクノロジーによって論理的かつ美的なウェブサイトに具現化し、ブランドコンセプトを伝えます

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  • Digital Marketing

    コンテンツマーケティングやデジタル広告により集客したり、ウェブサイトを定量・定性の両観点から分析し、改善をデザインします

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Cantasさんに依頼して本当に良かったです。というより、Cantasさんに頼んでいなかったら、ヤバかったなと感じています。ずっと、どうすれば集客できるか試行錯誤してきましたが、Cantasさんのおかげで、集客するために必要なことがわかりました。実際にお客様からのご予約も相次いでいて、こんなにも成果が出るのかと驚いています。本当にありがとうございます。

Jun Miyazaki, Vice President, Cuorehome

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How can we help you?

私たちはその場しのぎを嫌い、目的に対して本質的な問題を見極め、持続的成長につながるようにそれを解決します。2019年にCantasがトータル支援したクライアントの平均集客増加率はおよそ6倍*という結果になりました 🙌

現在、多数のご依頼を頂いており、これからご依頼頂いた場合のプロジェクト開始時期が2月後半以降となる見込みです。誠に申し訳ありませんが、ご理解どうぞよろしくお願いいたします。

* クライアントそれぞれのコンバージョン変化率の平均近似値として算出